一般に、高齢者Aの不動産を代わりに、Bが運用、管理、処分していくのに、3つの方法が考えられます。
一つ目は①委任契約、2つ目は②贈与契約、3つ目は③信託契約で、AからBに権限を移行させることが可能です。
①の問題点としては、Aは委任契約を解除できるので、Bの地位は不安定であることが挙げられます。
②の問題点は、別途贈与税を課せられる場合の納税資金、不動産取得税の納税資金を考慮する必要があることが挙げられます。
③は、上記2つの制度に問題点をクリアにする制度ではあります。
但し、だからと言って、家族信託・民事信託ありきで手続きを進めることは致しません。
それぞれのご家族によっては、民事信託より生前贈与や商事信託がマッチすることもあろうかと思います。
ただ、選択肢の一つとして、家族信託があってほしいと思います。
何の検討もないまま、家族信託は、富裕層だけの為の制度だということで、選択肢から除外されることの無いようにして頂きたいと切に願います。
特に勉強不足の専門士業がそういうことをされると、お客様が本当に可哀そうだと思います。