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家族信託と民事信託(京都市)

2017年08月29日

家族信託という言葉、最近よく耳にします。

当事務所でも、以前までは民事信託という言葉で説明をしておりましたが、最近は、世間の知名度を考えて家族信託と言うようにしております。

どっちでも良いのですが、長いものには巻かれた方が良いこともございます。

でも結局は、家族信託も民事信託も一緒のことなのです。

「家族信託」とは、一言でいうと『財産管理の一手法』です。

資産を持つ方が、特定の目的(例えば「自分の老後の生活・介護等に必要な資金の管理及び給付」等)に従って、その保有する不動産・預貯金等の資産を信頼できる家族に託し、その管理・処分を任せる仕組みでございます。いわば、「家族の家族による家族のための信託(財産管理)」と言えます。

家族・親族に管理を託すので、高額な報酬は発生しません。したがって、資産家のためのものでなく、誰にでも気軽に利用できる仕組みなのです。

民事信託も全く同じことです。

民事信託とは、財産管理手法の1つとして、資産保有者(委託者)が「契約」によって、信頼できる相手(受託者)に対し、資産(不動産・預貯金・有価証券等)を移転し、一定の目的(信託目的)に従って、特定の人(受益者)のためにその資産(信託財産)を管理・処分することをいいます。

もっとも分かりやすく言うと、
自分の財産を、「誰に」「どのような目的で」「いつ」渡すことを、あらかじめ生前に契約し、その財産を管理できる権利を信頼できる相手に移し、将来その契約を確実に実行させていくことです。

もし、全く同じ概念の家族信託と民事信託を別のものとして捉えていらっしゃる方がいらっしゃったら、それはお改め下さい。

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