信託が受益者死亡により終了する際、受託者名義の信託不動産を受託者個人の固有財産にするべく登記の仕方について、議論があります。
一つは、所有権移転による方法。もう一つは受託者の固有財産にする変更登記による場合。
どちらの方法を選択にすべきかは、全国の法務局で取扱いが違うこともあるので、注意が必要です。
どちらの方法を選択するかによって、新たな識別情報が発行されるかどうかも違いますし、登記義務者が誰かという点まで変わってきます。
実印をもらう依頼者が誰になるかという点において、非常に重要な点です。
信託終了時の出口を考えることは、これから作成する信託契約書の内容も変えなければなりませんので、統一的見解を待ちたい所です.
しかし、実務は、待っていられないので、管轄法務局に照会をかけなければなりません。
今回は、信託財産引継を原因とする固有財産にする旨の変更登記で、協議書添付ということで、権利者と義務者が同一人の為、登記識別情報の添付は不要となりました。
もちろん、新しい登記識別情報は発行されないことになりました。
変更登記ですが、4/1000の登録免許税での登記となりました。
当事務所では今まで、信託財産引継を原因として所有権移転でしてましたので、今回はまるで違う方法となりました。
情報は日々、変わっていきます。情報収集・知識と経験を積極的に積んで、依頼者様のお役に立てられるように、精進していきたいと思います。